中高年の転職活動では何が問題になるのか? ―厳しい現実の中での戦略的な行動について考える―

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「これまでもう100社近くアプライしているのですが、この年齢もあってか書類選考も通りません…。自分は労働市場の中で何の価値もないのでしょうか?」

私がキャリア支援をする中で、中高年の方々からよく聞く言葉です。

そのうちの多くの皆さんは、それまでそれぞれ所属する会社で中心的役割を果たして来た人ばかりです。しかし自分のキャリアの未来が大方予測可能になってしまい、あるいは定年が頭の片隅をよぎる中で、もうひと花咲かせようと転職活動を始めたところ、年齢的なバリアからか思うように進まず、キャリア上の危機に直面してしまったのです。

日本の労働市場において、確かに年齢的な壁は非常に根強いものがあります。求人会社としても、中長期的な人事戦略の中で採用活動を行う以上、一年でも長く会社に貢献してくれる人材を採用しようとするのは合理的なことといえるでしょう。

しかし冷静に冒頭の言葉を見直してみましょう。例え厳しい状況であろうと、数打ちゃ当たる式にアプライするということは、希望に沿った会社でなくとも、とにかくどこでもいいから入社を決めてしまいたい、という焦った思い、どこかに引っかかる会社があるのではないか、という藁をもつかむ思いからの行動といえるのではないでしょうか。

しかしもう一方の求人会社の視点に立って考えてみましょう。あなたが人事部長ならば、どこでもいいから入社したいと思って手当たり次第に応募して来た人と、自分の価値観や適性に合った会社だと判断して応募して来た人がいたならば、どちらを採用したいと思うでしょうか?答えは明らかだと思います。

年齢的な壁はいかんともしがたく存在しますが、中高年の転職活動にとってまず自覚すべきなのは、求人会社側にも中高年でしか担えないマネジメント職や高度専門職の即戦力を求める誘因があるということです。したがってそうしたオンリーワンの求人ポストに対してマッチングの精度を高める戦略を採ることが、中高年の転職活動の重要なポイントになります。数打ちゃ当たる式の戦略を採れるのはまだ成長の伸び代のある20代、せいぜい30代前半までです。

それでは中高年の転職活動の精度を上げるための「戦略」とは具体的には何を指すのでしょうか?その第一は「自己理解」です。まず自分の長所や短所、価値観を適切に理解し、それを他者に正確に伝えられる状態をつくることです。綺麗な学歴や職務経歴書を送れば分かってくれる、ということはないのです。第二はそうして理解を深めた自己の能力や価値観と適合する仕事や会社を探索し、そこに適切にアピールするための「適応戦略」を確立することです。自分の行動、志望理由などをつねに言葉で説明できる状態にしておくことです。そして第三は、その適応戦略を中長期的な時間軸の中に置いて未来から逆算された「行動計画」の中に位置づけ、実際にそれを実行することです。責任ある立場の中高年のキャリアにおいては、刹那的に直近の転職が決まれば終わりではなく、中長期的な視点に立って自らキャリアを切り開いて行くビジョンが求められます。

一般論としては厳しい中高年の皆さんの転職活動ですが、首尾一貫した自己理解の下、中長期的な視点に立って、求人会社とのマッチングの精度を上げた戦略を採り、それをブレずに実行すれば、その方に合ったその方らしい可能性が開けて来ます。私がセッションを行った方々も、それまでの自分の殻や思考の枠を捨てて自らの可能性を信じて行動した方は、自らが希望するキャリアや生き方を手に入れています。

自らの来し方を内省して未来を構想し、行動する中で見えて来るもの、それは新たな会社への所属ということではなく、起業や独立、念願だった社会貢献活動への献身という道かもしれません。それも含めて、自らの未来と可能性を信じて行動する皆さんの応援を、私はこれからも微力ながら果たして行きたいと思っています。まずは30分のインテーク面談から始めましょう。キャリアについて課題を抱える多くの皆さんからのご連絡を心よりお待ちしています。


️インテーク(初回)面談

5,500

(税込) 1回/30分

  • 1on1セッション
  • キャリア上の課題の確認
  • キャリア上の目標の確認
  • キャリアコーチングの説明(希望者のみ)
  • エグゼクティブコーチングの説明(希望者のみ)
  • 書類作成支援の追加も可能(5,500円 30分)
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記事を書いた人
田口空一郎

合同会社healthcare in action代表社員 東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学(学術修士) シンクタンク研究員、医療法人理事長補佐、事業会社代表取締役などを経て、現職。 営利・非営利の組織マネジメントや官民のプロジェクトでの豊富な経験をもとに、コンサルティングからコーチングを通じた人材キャリア開発・組織開発まで行う。 大人から子どもまでを対象に人格形成の基盤となる哲学対話にも取り組む。 国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、プロフェッショナルビジネスコーチ。

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